私はイラストレーターを使って図面を作る仕事を以前からしていましたので、この会社なら技術を生かせそうだと思い面接を受け、入社しました。
入社したのは年末の10月ごろでした。会社から入社期間の規約の書類を渡され確認すると、期間は働き始めたその日から約一年と書いてあり、私も当初はその期間働けるものだと思っていました。
ちょうど年末になり繁忙期を迎えると、私以外に派遣の人を4人採用するということになりました。イラストレーターを使っての作業はほとんどなくいってみると社員一人ひとりがその年度末のまとめの資料を作成するために事務員にあたる人間が欲しかったのだということがわかりました。
一日の作業はほとんどコピーの印刷ばかりでそれをファイルに閉じるというものでした。 それでもこれも給料のうちですので我慢して作業をすすめました。 ちょうど年末の繁忙期が終わって3月ごろになると、今まで勤めていた派遣社員の方々は期限切れで退職していったのです。私はまだあと半年間勤務期間があると思っていたのですが4月の中ごろに突然、上司に廊下に呼び出されました。
私と上司と総務の女性が一人いて「悪いけどあと一ヶ月で辞めてくれない?」と突然言われました。「断ったら、わかってるよね?」となかば脅されてなくなく承諾しました。
その後、会社での仕事はほとんどなくなってしまい、私以外の社員のかたがたは有給休暇を取得し、会社に私が一人だけ取り残されてしまうような日々が続きました。結局、私が退職する暇で、誰も出社せずお礼のことばも一言もありませんでした。
私は退社した翌日に労働管理局に報告し、会社側に残りの勤務期間分の給料と慰謝料を請求するために内容証明をおくりましたがその返事は驚くべきものでした。
内容は、私が勤務を開始したころにすでに半年契約であって、一年のものは誤ったものであるとのことでした。しかも、実際に私がそれに最初から同意しているような文章で、これ以上言うと威力業務妨害で訴えるとまで脅されてしまいました。
なんども会社とは内容証明郵便のやりとりを通したのですが会社はしらぬ、存ぜぬの一点張りで事実にないことまで平気で内容証明に書いてきました。物的証拠がなく、現状証拠しかなかったのでこちらもどうすることもできなかったのですが、結局、団体交渉をするまでに至りましたが、会社側は嘘をついている、と聞く耳を持たず、弁護士を盾にして威力業務妨害で訴えるとの姿勢を崩しませんでした。
結局団体交渉も成果がでぬまま終わってしまいそれでも諦めきれなかった私はすべてのことをネットで公開し、ツイッターで拡散してもらうようにしました。なぜなら、ちょうど私が入社した時期で、その会社は求人を何もなかったかのように求人サイトに掲載していたからです。しかも会社案内には従業員との労使トラブルはゼロで働きやすいとも謡っていました。新たな被害者を出さないために私は情報公開に踏み切り、拡散された情報はグーグルの検索上位にヒットするまで持っていくことができました。
もちろん、企業側が気がついて、削除し私の情報公開請求を求めてきましたが断りました。それ以後、あれほど訴えると脅してきた企業はなにもしてきませんでした。結局、自社も非を認めていたということです。
私は最終的に危ない賭けをしましたが、今回の一連の騒動で精神的にもタフになれたと思いました。もし、会社で私のような不法解雇に遭遇したら物的証拠、レコーダーや写真などをかならず残しておいてください。私はこれがなかったのでどれだけこちらが真実を訴えても向こうは認めませんでした。私のような被害者が一人でも減るように祈っています。